璧を完うす(へきをまっとうす) 別館

日本人の良き精神、大和魂という璧(宝物)を損なうことなく次の世代へ完うしたい!そんな願いを込めたブログです。

たらい回されているのは勤務医

以下izaニュースより引用
石原都知事「医者は一生懸命やっている」と擁護 妊婦死亡 10/23 23:53更新  脳内出血で倒れた妊婦が病院をたらい回しにされた後、東京都立墨東病院で手術を受け死亡した問題で、石原慎太郎知事は23日、都庁で報道陣に対し「医者は一生懸命やっている。みんな命懸けでやっているんだから、そういう事情も配慮して、すべてを否定するみたいな報道をしてもらいたくない」と述べた。
以上引用終わり たしかにたらい回しになったのは気の毒であるが、たまたま表面に出てきただけで、すべての人が100%の医療を受けているかといえばそうではない。 すぐに病院に搬入されたとしても、担当が未熟な医師で適切な処置が受けられず、亡くなられる方もいるかもしれない。 ただ問題にならないだけだ。 “たらい回し”という事の表層を舐めていても解決にはならない。 問題の根源は医師不足、特に勤務医不足にある。 医師数比較 社会実情データ図録より 上記の通り日本の医師数は国際的に比較して少なくなっている。 さらに日本ではその医師を分散させてしまっているのだ。 CBニュースより 例えば、日本と英国の小児科勤務医数と小児人口の比率はほぼ同じですが、病院小児科の数を比較してみると、日本の4000に対して英国は400(総人口を比較すると、英国は日本のほぼ半分)。一方、一病院当たりの小児科医の勤務者数を見ると、日本が約1.8人なのに比べて英国は約20人もいるのです。一つの地域に医師2人の病院が10か所あるよりも、20人の病院が1か所ある方が、患者、医療者、病院の三者それぞれの無駄な時間とコストが削減されます。医師が集まることで、患者が受けられる医療の質も格段に向上するといわれています。 http://news.cabrain.net/article/newsId/18815.html;jsessionid=6A6B58A5D46AD855B6CFC5218C5A038A 開業医が多く、勤務医が少ない。 非効率的な医師の配置が、医療資源の分散を招き、医師にとっても行政にとっても、患者にとっても不利益となっている。 ではなぜ勤務医は少ないのか? それは非人間的な勤務を強いられているからだ。 赤旗より 「勤務医の九割以上が宿直勤務を伴う連続三十二時間の勤務を月三回こなし、三割近くは月に一度も休日を取れない過酷な勤務実態にあることが十九日、日本医労連がまとめた実態調査の中間報告からわかりました。「医師自体が過労死する状態にある」(日本医労連)。」 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-02-20/2007022001_01_0.html これで報酬が少なければ誰も勤務医になりたがらないはずだ。 過重労働、長く不規則な労働時間、強いストレス・・・勤務医、特に救命救急は医師の使命感だけで支えられている。 上記の赤旗に掲載されている医師の言葉    (静岡 40代の男性)医師不足」ではなく「勤務医不足」が実態。開業医と比べて勤務条件、医療訴訟のリスクが悪過ぎるため、多くが開業医を選択している。  (岩手 40代の男性)1回が13~14時間労働で、そのほとんどが医療行為であり、待機や休憩は含まれない。勉強や研究にあてられる時間もほとんどなく、休日や家での時間を削って捻出(ねんしゅつ)している状況。  (埼玉 30代の男性)1年で内科医が7人辞職し、診療が重なって通常の業務ができない。当直の回数も倍になって体力的につらい。  (大阪 30代の女性)あまりにも個人の努力に頼りすぎている。  (高知 30代の女性)アンケート依頼を受けた病院では非常勤ですが、常勤で働く病院では12~16時間勤務も当たり前で、当直明けも連続勤務です。  (三重 20代の女性)この労働条件が続けば地方の医師は確実にいなくなる。  (岩手 30代の男性)こんな状態でミスが起きない方がおかしい。  (青森 50代の男性)退職して嘱託になっている先輩医師にも月4~6回の当直と病棟、外来を受け持ってもらわないといけない状況で心苦しい。先が不安になる。  (岩手 60代の男性)毎晩深夜に病棟から電話連絡が入り指示を出す状態で睡眠障害がある。  (大阪 30代の男性)時間外労働の手当が3時間1000円という信じられないような賃金に納得いかない。
こんな状態だから辞める人が増える。さらに人手不足。それでまた辞めるの悪循環。 行政も医師を増やす方策をとってるが、まず先に勤務医の待遇を改善しなければ解決しない。 ただ単に医師を増やしても開業医に流れるだけだ。 現に開業医は医師を増やすことに反対している。 彼らにとっては医師の増加=競争相手の増加だからだ。 各地域の拠点病院は公営とし、しっかりと予算配分すること。 そしてそこに勤務する医師にしっかりとした待遇を確保する。 医療にお金をかけない政策を転換しなければ、日本の医療は確実に崩壊する。 人気ブログランキング参加中!人気ブログランキングバナー小

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