京都議定書は地球温暖化を防げるのか?3
では“京都議定書”が完全に実行されたとしたら、どれほどの効果があると見込まれているのだろう。
アメリカが離脱せず、全ての国が約束を果たしたとしても、約6年温暖化を遅らせる効果しかないといわれている。
進行するよりは6年でも遅らせたほうが良いだろう。しかしきわめて限定的な効果である。
そのためこのプログラムが終わる2012年以降、さらに厳しい削減が必要となる。
先進国では10~20%の削減が必要となるであろう。
今回の目標でさえ危ぶまれているというのに、その様なことは可能なのだろうか?
そもそも経済成長を維持しながら、温室効果ガスを大幅に削減しようという試みが不可能なことではないのだろうか?
爆発的な人口増加と消費エネルギーの拡大が進むなかで、温室効果ガスの削減努力は蟷螂の斧に等しい無力感を感じる。
もはや人類は飽和状態に近づきつつあり、温室効果ガスどころではない本質的な問題があるような気がするのだが…
石油が枯渇するまで68年、天然ガスが98年と報道されたのは記憶に新しいが、
参照世界の石油、枯渇するまであと「68年」izaニュース
人口問題、資源問題のほうがより切実な危機だと思われる。
こちらが解決すれば温暖化も改善するだろうし、逆に言えば、こちらが解決しなければ温暖化は決してなくならない。
人口の抑制と、温室効果ガスを排出しない新たなエネルギー源の創生が最重要課題なのではないだろうか?
どちらも難題ではあるが、目を背けてCO2ばかり見ていても抜本的解決にはつながらない。
つづく
関連記事
京都議定書は地球温暖化を防げるのか?1
京都議定書は地球温暖化を防げるのか?2