璧を完うす(へきをまっとうす) 別館

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日韓スワップ協定について

日銀と韓国中銀、通貨スワップ協定の限度額を300億ドルに増額 ロイター  [東京 19日 ロイター] 日銀と韓国銀行(中央銀行)は、両行が結んでいる円と韓国ウォンを相互に融通し合う通貨交換(スワップ)協定の限度額を現在の30億ドルから300億ドルに増額する。増額は2012年10月末までの時限措置。  世界金融市場の不確実性による影響の緩和を目指す。日銀では、韓国の国際収支に問題はないが、世界の金融市場では緊張が高まっており、不確実性の高まりに万全を期す、と説明している。   韓国ウォンは9月中旬以降、世界的な新興国通貨の下落の流れの中で急落、10月4日には1ドル=1208ウォンと15カ月ぶりの安値を付けた。    日銀と韓国銀行は2005年に通貨危機などの緊急時に資金を融通し合う通貨スワップ協定を結んだ。リーマン・ショック後の韓国で外貨流動性の問題が浮上したことを受け、2008年12月には同協定での引出限度額を30億ドル相当から200億ドル相当に拡大。2010年4月末には為替市場が安定化したとして増額措置を終了していた。   両中銀は2010年6月、通貨スワップ協定の期限を3年延長しており、現在の期限は2013年7月となっている。   (ロイターニュース 竹本能文、石田仁志;編集 山川薫)

以上引用終わり なんだかネット上では大批判らしいんだけど… ちょっとおちつけ。 通貨スワップ協定について、簡単にまとめて見ました。
まず「通貨スワップ」=デリバティブ取引≠「通貨スワップ協定」です。 全く別物ですので。 スワップ=交換、ですから、何かと何かを交換するわけです。 決して日本が韓国に融資をするとか、そういう訳ではないです。 この場合は、韓国ウォンと日本が持っている米ドル(もしくは円)、または日本の円と韓国が持っている米ドル(もしくはウォン)を交換する協定になります。 そのためのお金は主に日本が為替介入のために買って積み上げてきた、国内では使い道のない米ドルになりますから、増税をするとか、日本の予算からでるとか、そういうことはありません。 交換するレートは予め決めておきます。 一応等価交換ですからどちらかが損をするとかはありません。もちろん決められたレートより変動すればそれだけ損とは言えますが… なぜそういうことを取り決めるかといえば、国際金融の安定の為です。 各国の経済が密接になっている現在、金融市場が混乱すればどの国も大きな影響を受けますから、それを未然に防ぐための協定です。 今回の場合は特に韓国のウォンが大きく値下がりしていますから、それを下支えすることが第一の目的でしょう。 現にこのニュースの後、ウォンは大きく値を上げました。 → アジア通貨動向(19日)=韓国ウォンが1カ月ぶり高値、日韓の通貨スワップ協定拡大で ロイター 韓国を助ける、このことが気にくわないのはよくわかります。 私もそうですからw しかし、日本にとって韓国は、輸出先の1割を占める大きなお客さんですから、韓国経済がおかしくなれば、売っている日本の企業はとりっぱぐれをしてしまいます。 その結果倒産する企業も出るでしょう。 韓国を助けることは日本の企業を助けることでもあります。 また、日本にとっては、慢性的外貨不足の韓国に米ドルではなく、円を交換で渡すことで、韓国は円を米ドルに替えますから、円が安くなります。 ですから多少w円高対策にもなります。 日本にとって直接的なメリットはあまりありませんが、ドイツがギリシャを助けるように、国際金融の安定化のためには必要な行為でしょう。 通貨スワップ協定は、すでに結ばれている「チェンマイ・イニシアチブ」の場合、一定以上の資金を動かす時は、その8割はIMFを通さねばなりません。 ですから韓国が万が一デフォルトしても、8割は、“脅威の取り立て屋IMF ”が取り立ててくれます。 今回の協定もその線で進んでいるとは思うのですが、その辺りの詳細がわからないので、心配な点はその一点ですね。
一応こんなところだと思うのですが、間違いがあったら指摘してください。 よろしく。 人気ブログランキングへ 人気ブログランキングへ なるほど!と思われた方はクリックを! FC2 Blog Rankingへ