璧を完うす(へきをまっとうす) 別館

日本人の良き精神、大和魂という璧(宝物)を損なうことなく次の世代へ完うしたい!そんな願いを込めたブログです。

お人好し外交

自分がある好意的な行いを相手にすれば、相手も阿吽の呼吸で好意を返してくれる。 多くの日本人はそう思っている。 実際日本社会はそれで成り立っている。 しかし、外交ではそういうことは全く通用しない。 人気ブログランキング応援よろしく!人気ブログランキングへ APECでロシアのメドベージェフ大統領と会談したあと、管首相はこう述べている。

ロシアとの関係改善に向けては「経済的な協力関係が深まれば、(北方)領土問題にいい影響が出ることは十分あり得る。積極的に話し合いを進めたい」との考えを示した。

 共同通信より 経済的な協力関係が深まることによって領土問題に良い影響が出るということは、約束事でもなんでもなく、管首相の善意の解釈でしかない。 しかし、前述のように日本人的感覚を外交に持ち込むと、 経済協力をした → ロシアも領土問題で配慮してくれる のような、お人好しの方程式が出来上がってしまう。 日本国内ならそれでもいい。 だが外交交渉でこういう勝手な解釈をすることは、百害あって一利なし、だ。 なんの言質もなくこういうことを言っていても、相手はその言葉に全然拘束されない。 現にメドベージェフはこの会談のあと、こう言っている。

「日本の首相と会った。彼に経済協力は解決できない論争より有益だと言った」。

 朝日新聞より 領土問題は置いておいて(事実上ロシア領のまま)、経済協力をしよう、ということだ。 これでは日本にとって得るものが少ない。 外交で言質もとれず、文書にその文言すらいれられないような話は、存在しないと考えるべきだ。 勝手に解釈した存在しない“えさ”に釣られて協力してみたら、自分だけ釣り上げられて食べられましたとさ。 おしまい、おしまい、ってなるから。 もっとも菅ちゃんは、外交成果が欲しいもんで善意に解釈したいって欲求が働いていそうだから、尚たちが悪い。 人気ブログランキング参加中!人気ブログランキングへ FC2ブログランキング参加中!FC2ブログランキングバナー