璧を完うす(へきをまっとうす) 別館

日本人の良き精神、大和魂という璧(宝物)を損なうことなく次の世代へ完うしたい!そんな願いを込めたブログです。

NPT体制の不条理

「日本を核武装へ追いやる」と米紙 07.11.19 22:21  【ワシントン=古森義久】米国大手紙のウォールストリート・ジャーナルは16日付社説で、米国の北朝鮮の「テロ支援国家」指定解除は拉致問題解決に努める日本への平手打ちであり、日米同盟を傷つけ、やがては日本を核武装へと走らせる危険があると論じ、その解除への反対を表明した。  「ピョンヤン死の灰」と題する同社説は「ブッシュの北朝鮮傾斜は日米同盟を損なう」という見出しで、「ブッシュ政権の北朝鮮政策転換の不運な結果の一つがいま東京で顕著となってきた」として、その転換の結果の北朝鮮の「テロ支援国家」指定解除が最近の日本への侮辱の一つであり、実施されれば「日本の顔への平手打ち」になる、と述べた。  同社説はブッシュ政権が近年、日本人拉致問題解決への進展を北朝鮮の指定解除の前提条件としてきたのに対し、今年11月には国務省のヒル次官補やケーシー副報道官が拉致問題は日朝2国間の案件であり、指定解除とは必ずしも連結していないと言明するようになった、と批判的に論評した。  同社説はさらに「拉致被害者たちの運命は日本では単なる感情的な問題ではない」として拉致解決の日本国民にとっての重要性を強調し、「この問題での米国の日本支持は安全保障上のパートナーとしての米国の信頼性の核心だ」と述べた。 同社説はまた「日本国民は自国に数百基のミサイルを向ける北朝鮮の核を完全に無力化はしない合意に、米国がなぜこれほど熱心なのか、いぶかっている」として、老朽化した寧辺の核施設の「無能力化」だけで喜ぶブッシュ政権の態度を批判した。  同社説はシーファー駐日米大使がいまの米朝核合意が日米関係を傷つけると警告したことを指摘し、「その(傷ついた)兆しはもう出ている」として、福田政権がインド洋での自衛隊の給油活動継続により強い姿勢で臨まないのは、「米国と距離をおく」という内部での提案の結果だとしている。  同社説はさらにこういう思考は日本にとって将来、信頼できない米国に頼る危険よりも自国の核武装を選ぶということにつながりうる、と述べ、「ブッシュ大統領拉致問題で(日本という)アジア最善の同盟国を放棄するというのならば、対米同盟への日本国民の信頼をぐらつかせることの結果を考慮すべきだ」と主張した。 産経ニュースより引用

北朝鮮テロ支援国家じゃなくてテロ国家だろ。どうみても そんな国の指定を解除しようってんだからごねたもん勝ちってことですね。 近年核保有したインド、パキスタンもそのことでなんら不利益を受けていない。 それを見た他の非核保有国はどう思うだろうか。 当初は反発があってもそのうち既成事実化され、不利益はなくなる。 そして核保有した利益は確実に得ることができる。 そう考えるんじゃないだろうか。 NPT条約に加盟していないインド、パキスタン、脱退して核保有した北朝鮮。加盟してなきゃ核保有しても問題なしですか。 そもそも核保有国が他の国に核を持つなというNPT体制が、核不拡散といいながら、持つものと持たざるものの不平等体制である以上、保有国の自重と拡散の絶対防止が必要不可欠であった。 非加盟国のインド、パキスタンへの対応が体制維持にとって節目出会ったと思う。非加盟国とはいえ、事実上容認してしまった時にNPT体制の崩壊が始まったといえるのではないか。 そして北朝鮮、決して核は放棄しないだろう。それについてインド、パキスタンを容認してしまった世界は無力だ。 核不拡散が崩れたとき日本の安全保障は核保有の選択肢しかない。 唯一の被爆国として核廃絶を訴えるなら、北朝鮮だけでなくすべての核保有国を非難しなくては筋が通らない。守られているアメリカの核もね。 NPT条約の当初の狙いは日本とドイツの核保有を防止することだった。おそらく条約がなくても日本は核武装しなかっただろう。しかし、皮肉なことにアメリカの無分別が日本を核武装へと誘う。 北朝鮮の核より日本の核の方が不都合だろうにね。 関連記事 無意味な6カ国協議