璧を完うす(へきをまっとうす) 別館

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小沢氏辞任撤回に思う

小沢代表が続投を表明  民主党の両院議員懇談会で続投を正式表明する小沢代表。(正面前列右から)鳩山幹事長、輿石、菅両代表代行=7日午後、東京・永田町の同党本部 衆院選に政治生命懸ける 民主・小沢氏が辞意撤回 小沢氏
 民主党小沢一郎代表は7日、党本部で開いた両院議員懇談会で「この体にもう1度むちを入れ、来るべき衆院選に政治生命のすべてを懸け、全力で戦い抜き、必ず勝利する決意をした」と正式に辞意を撤回し続投を表明、拍手で承認された。  福田康夫首相との党首会談をめぐる混乱について、小沢氏は「不器用だった。当初から思いを打ち明け、丁寧に説明すべきだった」などと陳謝。自民党との大連立の可能性を否定した。  民主党は同日、次期衆院選に向け、対策本部を設置、政権交代に向けあらためてスタートすることが決まったが、党内では不信感もくすぶっており、小沢氏は厳しい党運営を迫られそうだ。  小沢氏は懇談会に続く記者会見で、続投に際し「わたしの方からも党の方からも特別に条件はない」とした上で、自民党との連立に関しては「ひたすら総選挙に向けて頑張る」と否定。今後の党首会談の可能性に関し「特別、会談をやるようなことにはならないのではないか」との見通しを示した。 2007/11/07 19:47 【共同通信

参議院選挙大勝利の後、民主党の内部はかなり浮ついていたのだろう。 解散総選挙に追い込んで衆議院でも過半数を取れると能天気に考えている議員が多かったのだろう。 小沢氏は浮ついた雰囲気を苦々しく思っていたに違いない。衆議院はそんなに甘くない、と。 実際全国を回ると厳しい情勢だったそうだ。現実と党内のギャップを埋める手段がなく、対応に苦慮したのではないだろうか。 また、小沢氏は否定しているが、民主党には、実際の政権与党の政治というものを知らない経験不足の青二才が多く、政権担当能力に欠けている、そしてそれを国民が感じていることを痛感していたのではないだろうか。 その経験不足を補い、国民にアピールする意味でも、大連立は意義があると判断して党に持ち帰ったに違いない。 しかしながら、浮ついた雰囲気の党では非現実的な威勢のいい意見が支持され、受け入れられず断ることとなった。 おそらく小沢氏はこう思ったのではないだろうか。「俺だけが党のことを真剣に現実的に考えている。にもかかわらず浮ついた面々に大連立はおろか政策協議さえ否定され、もうやってられるか」と、「それならお前らで衆議院選挙やってみろ」と。 そしてあの辞任会見。 はからずもこの会見によって民主党議員たちは冷水を浴びせられ、現実を知ったのだろう。決して小沢氏の計算ではないと思う。 そして現実をようやく悟った議員達から誠心誠意の説得があり、翻意したのだと思う。 茶番劇といえばそう見えなくもない。しかし、意外と純粋な心の動きから出た一連の出来事だと思う。 民主党の負った傷は大きい。連立は否定されたが、政策協議を重ねテロ特措法を初め、諸懸案を誠実にこなしていくことが、信頼回復の唯一の道だと思う。 政治家をバカにするのもいいが、民度以上の政治家は出ないのを肝に銘ずるべきだ。 関連記事 大連立